チキンムアンバ♪レシピや歴史について解説【中央アメリカ料理】

Angola

皆さんはチキンムアンバを知っていますか?

チキンムアンバは中央アフリカを中心に食べられている鶏肉料理の一つです。

ピーナッツバターとパームオイルによる濃厚なソースを使用した煮込みが本料理の特徴です!

そんなチキンムアンバを歴史から作り方まで紹介していこうと思います。

ぜひ、最後までご覧ください!

チキンムアンバとは

ムアンバチキンとは、中央アフリカ一帯で食べられている鶏肉の煮込み料理です。

チキンムアンバとは、中央アフリカ一帯で食べられている鶏肉の煮込み料理です。

コンゴ共和国やコンゴ民主共和国、ガボンなどで親しまれ、アンゴラでは「国民食」として人気があります。

名前には、使用されるソースに由来する明確な意味があります。

「ムアンバ(Muamba/Moambé)」は、中央アフリカ地域の言語で「パームナッツのソース」や「パームの実を使った煮込み」を意味します。

チキンムアンバは直訳すると「パームナッツソースで煮込んだチキン」や「パームソースの鶏肉煮込み」になります。

また、フランス語圏では「プーレ・ムアンベ(Poulet Moambé)」と呼ばれ、以下のような意味を持ちます。

  • poulet = 鶏肉
  • moambé = パームナッツソース

ムアンバチキンの味わい

そんなチキンムアンバはまろやかでコクのある味わいが特徴です。

ピーナッツのコク、トマトの酸味、スパイスの香りが三位一体となりこの味わいが生まれます。

ベースとなるのはピーナッツバターです。

クリーミーで濃厚な口当たりにするとともに、油分がソース全体をまとめ、コクと旨味をしっかり引き出してくれます。

トマトの酸味と甘みが加わることによって、ピーナッツの濃厚さを中和し、爽やかでバランスのとれた後味になります。

また、トマトペーストを使う場合はコクが深まり、ソースに自然な甘みと旨味が生まれます。

香りや味にアクセントをつけるにはスパイスや香味野菜を使用します。

にんにく、玉ねぎ、黒こしょうなどが香りを立たせ、食欲をそそる風味を作ります。

地域や家庭によっては唐辛子を加え、ピリッとした辛味を効かせることもあります。

辛さは控えめから中辛程度で、辛い料理が苦手な人でも食べやすいです。

また、アフリカ料理らしい個性を生む要素として、パールオイルが欠かせません。

このオイルによってソースが艶やかで重厚な味わいに仕上がります。

これらの要素によって、まろやかで香ばしいアフリカの鶏煮込み料理が完成します。

濃厚なのに後味が軽く、ご飯やイモ類と一緒に食べられることが多いです。

チキンムアンバの歴史

ムアンバチキンの歴史

中央アフリカでは、古くからパームナッツソースやパーム油を使い、動物性たんぱく質・野菜・穀物などを一緒に煮込む調理法が発達してきました。

そのため、チキンムアンバの原型となる料理法もすでにこの地域に存在していたと考えられます。

その後、食材の流通や調理技術の発展、さらに文化的な交流を経て、鶏肉を使いトマトやスパイス、ナッツ類を加えて煮込む現在のスタイルが確立しました。

例えば、ピーナッツ(groundnuts)は植民地時代に普及した食材の一つとされます。

地域によっても様々なバリエーションが見られます。

たとえばアンゴラでは「ムアンバ・デ・ガリーニャ(Muamba de Galinha)」と呼ばれ、ポルトガルの食文化の影響も色濃く残っています。

中央アフリカにおいてチキンムアンバは、国家的・民族的アイデンティティを象徴する料理として位置づけられており、祝祭や集まり、家庭の団らんなど特別な場で振る舞われることが多い料理です。

食を通じて人々の交流やおもてなしの心を表す、地域文化と深く結びついた一皿といえるでしょう。

このようにチキンムアンバは、パームナッツや赤パーム油、オクラ、キャッサバなどの伝統食材と、植民地時代に伝わったナッツ料理やトマト、調味料といった外来要素が融合して生まれた、非常に興味深い料理です。

チキンムアンバの豆知識・面白い話

「ムアンバ」はソースの名前

「ムアンバ(Moambé/Muamba)」は、料理名ではなく“パームナッツのソース”を指す言葉です。

鶏肉を使うと「チキンムアンバ」、魚を使えば「フィッシュ・ムアンバ」になるなど、具材を変えて様々なバリエーションが存在します。

コンゴ民主共和国の“国民料理”

プーレ・ア・ラ・ムアンベ(Poulet à la Moambé)

チキンムアンバはコンゴ民主共和国で正式に「国民料理(national dish)」のひとつとされています。

家庭での日常食としても、祝祭やおもてなし料理としても登場する、まさに“国を代表する味”です。

現地では「プーレ・ア・ラ・ムアンベ(Poulet à la Moambé)」という表記で親しまれています。

食べ方にも“お国柄”が出る

コンゴではご飯と一緒に、アンゴラではトウモロコシ粉の粥「funge(フンジ)」、ガボンではゆでバナナを添えるのが一般的です。

同じ料理でも主食の違いによって、味わいの印象が変わります。

トマトとピーナッツの融合はアフリカらしい調和の象徴

農業で得られる食材(トマト、ピーナッツ、パームナッツ)を無駄なく使い切る知恵が詰まっており、“自然と共に生きる”中央アフリカの食文化を象徴する一皿とされています。

ピーナッツバターを使うのは植民地時代以降の工夫

ピーナッツバターを使うのは植民地時代以降の工夫

もともとはパームナッツだけで作られていましたが、ピーナッツがアフリカに広く普及した19〜20世紀以降、ピーナッツバターを加えるレシピが登場。

これにより、よりまろやかでコクのある味になり、世界的にも人気が高まりました。

チキンムアンバの作り方

材料(4人分)

  • 鶏もも肉 … 約800g(骨付きが望ましい)
  • 玉ねぎ … 1個(みじん切り)
  • トマト … 2個(ざく切り)またはトマト缶 … 1カップ
  • ピーナッツバター(無糖タイプ) … 大さじ4
  • パームオイル(またはサラダ油) … 大さじ2〜3
  • ニンニク … 2片(みじん切り)
  • 生姜 … 小さじ1(すりおろし)
  • チキンブイヨンまたは水 … 約200ml
  • 塩 … 小さじ1
  • 黒こしょう … 少々
  • チリ(生または粉) … お好みで
  • ベイリーフ … 1枚(あれば)
  • オクラ … 5〜6本(輪切り、オプション)

作り方

  1. 鶏肉の下準備
    鶏肉に軽く塩・こしょうを振っておく。必要に応じて表面を軽く焼き色がつくまで炒めても良い。
  2. 香味野菜を炒める
    鍋にパームオイルを熱し、玉ねぎ・ニンニク・生姜を加えて香りが立つまで炒める。
  3. トマトを加える
    トマト(またはトマト缶)を加えて中火で煮込み、ソース状にする。
  4. ピーナッツバターを溶かす
    ピーナッツバターを少しずつ加え、焦げないように混ぜながら溶かす。
  5. 鶏肉を煮込む
    鶏肉、チキンブイヨン(または水)、ベイリーフを入れて弱火で40〜50分ほど煮込む。
    ソースが濃くなり、鶏肉が柔らかくなればOK。
  6. 仕上げ
    塩・こしょうで味を調え、好みでオクラやチリを加えてさらに5〜10分煮る。

サーブ方法

  • 伝統的にはフフ(キャッサバやトウモロコシの練り物)、またはご飯・バナナのプランテンと一緒に食べられます。
  • 日本では白ご飯やクスクスともよく合います。

まとめ

いかがでしたか?

今回は中央アフリカの国民食、チキンムアンバをご紹介しました。

様々な民族や文化で混ざり合い、人く親しまれるようになった歴史は彼らの誇りでもあると思います。

歴史があり、その土地らしい特徴のあらわれたこの料理をぜひ食べてみたいですね!

さて、このチキンムアンバを提供している日本のお店などについてです。

ざっと検索してみた感じだと、出てきませんでした。

日本ではないということですが、ひょっとしたらメニュー表にないだけで取り扱いはあるかもしれません。

気になった方はアフリカ料理店などの問い合わせてみるのも一つの手です。

また、今回もこの記事ではチキンムアンバのレシピについて載せています。

準備次第でとても難しいほどの料理ではないと思いますので、こちらも良ければ挑戦してみてください!

最後までご覧いただきありがとうございました!

よければほかの記事も見ていってください!

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