皆さん、シェパーズパイを知っていますか?
シェパーズパイはイギリスなどで親しまれている伝統的な料理です!
直接の関係はありませんが、食べられる時期よりハロウィンとのつながりも持つ料理です。
そこで今回は、このシェパーズパイをハロウィンとも交えながらたっぷり紹介していきます!
ぜひ、最後までご覧ください!
シェパーズパイとは

シェパーズパイ(Shepherd’s Pie)は、イギリスやアイルランドで親しまれてきた伝統的な家庭料理です。
炒めた羊肉と野菜をベースにマッシュポテトを重ね、オーブンでこんがり焼き上げる素朴ながら心温まる一皿です。
「シェパード」とは羊飼いを意味し、その名の通りもともとは羊飼いたちの家庭で作られていたといわれます。
身近な食材でお腹を満たすために工夫された料理は、やがて多くの家庭に広まりました。
今では英国の代表的なコンフォートフード(家庭の味)として愛されています。
シェパーズパイの下層には、炒めた羊肉と玉ねぎ・人参・セロリなどの野菜を合わせた具が敷かれます。
羊肉の香ばしい脂と野菜の甘みが一体となり、そこにウスターソースやトマトペースト、グレイビーソースを加えることで、深みのある味わいが生まれます。
その上に重ねられるのが、ふんわりとしたマッシュポテト。
バターの香りとジャガイモのやさしい甘みが、力強い旨みをやわらかく包み込みます。
オーブンで焼くと表面がこんがりと色づき、香ばしい焦げ目が食欲をそそります。
肉の旨みとポテトのまろやかさが溶け合うシェパーズパイは、まさに家庭の温もりを感じる味。
寒い季節に食卓に並ぶと、心までほっと温かくしてくれる伝統の料理です。
シェパーズパイの歴史

シェパーズパイは18世紀後半~19世紀にかけてイギリスやアイルランドで生まれました。
もともとは、余ったロースト肉を無駄にせず使い切るための料理として発展します。
冷蔵技術がなかった当時、残った肉を細かく刻み、野菜と炒め合わせて味付けし、その上にマッシュポテトを重ねて焼くことで、新しい一皿として楽しむ知恵が生まれたのです。
「シェパーズパイ」という名前が登場するのは19世紀半ば頃。
その誕生を支えたのが、じゃがいもの普及です。
18世紀のイギリスやアイルランドでは、ポテトが庶民の主食として定着しました。
安価で保存がきき、栄養価も高いことから、肉と組み合わせる料理が多く生まれました。
シェパーズパイは、まさにその象徴的な存在であり、限られた食材で温かく満足感のある食事を作るという、当時の人々の生活の知恵が詰まった料理です。
やがてこの料理は、イギリス諸国をはじめ、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカなど、英語圏の国々に広まりました。
現在では、地域ごとに味付けや具材がアレンジされ、牛肉・羊肉を問わず「シェパーズパイ」という名で親しまれることも多くなっています。
温かく優しい味わいと、家庭的で懐かしい雰囲気が、何世代にもわたって受け継がれている理由といえるでしょう。
シェパーズパイの豆知識・面白い話
① 「シェパーズパイ」と「コテージパイ」は兄弟料理
どちらも見た目や作り方はほぼ同じですが、本来は「羊肉を使う=シェパーズパイ」「牛肉を使う=コテージパイ」と区別されていました。
ただし現代では、どちらの名前でも牛肉が使われていることが多く、レストランでも混用されています。
② イギリスの“家庭の味”代表選手

イギリスでは、ローストビーフやサンデーローストの残りを使って作ることが多く、まさに「お母さんの味」「おばあちゃんの味」として親しまれています。
イギリスの小学校の給食や、パブの定番メニューとしても登場するほどの国民食です。
③ 「パイ」なのに生地がない?
“Pie”という名前がついていますが、実際にはパイ生地を使わないのが特徴。
上の層のマッシュポテトが「パイ皮の代わり」として焼き固まり、香ばしい“擬似パイ”を生み出しています。
そのため、「パイ」というよりも“グラタンのような重ね焼き料理”に近い存在です。
④ ハロウィンや寒い季節にぴったりの料理

アイルランドやイギリスでは、秋から冬にかけての定番料理としても人気があります。
ハロウィンの時期には、マッシュポテトをかぼちゃ風味にしてオレンジ色にし、ジャック・オー・ランタンの顔を描いた「ハロウィン・シェパーズパイ」も登場します。
⑤ 世界各地でローカルアレンジも
オーストラリアやニュージーランドでは牛肉を使った「シェパーズパイ」が一般的で、アメリカではコーンやチーズを加えたボリューム満点のバージョンが人気です。
日本でも「和風シェパーズパイ」として、味噌や醤油で味つけしたアレンジが登場しています。
シェパーズパイの作り方
材料(約4人分)
<ミートフィリング>
- 羊ひき肉(または牛ひき肉)・・・400g
- 玉ねぎ・・・1個(みじん切り)
- にんじん・・・1本(みじん切り)
- セロリ・・・1/2本(みじん切り、なくても可)
- にんにく・・・1かけ(みじん切り)
- トマトペースト・・・大さじ1
- ウスターソース・・・大さじ1
- 赤ワイン・・・50ml(なければ水でも可)
- コンソメ(顆粒)・・・小さじ1
- 塩・・・少々
- 黒こしょう・・・少々
- オリーブオイル・・・大さじ1
- タイムまたはローズマリー(乾燥でもOK)・・・少々
<マッシュポテト層>
- じゃがいも・・・4個(中サイズ)
- バター・・・30g
- 牛乳・・・50〜70ml(なめらかになるまで)
- 塩・・・少々
- こしょう・・・少々
- 卵黄・・・1個(焼き色をきれいにするため・お好みで)
作り方
- マッシュポテトを作る
じゃがいもの皮をむき、やわらかくなるまで茹でる(約15分)。
水気を切ってつぶし、バター・牛乳・塩・こしょうを加えてなめらかにする。
(卵黄を加えると、焼き上がりがより香ばしくなります。) - ミートフィリングを作る
フライパンにオリーブオイルを熱し、にんにく・玉ねぎ・にんじん・セロリを炒める。
しんなりしたら、ひき肉を加えてポロポロになるまで炒める。
トマトペースト・ウスターソース・赤ワイン・コンソメ・ハーブを加えて軽く煮詰める。
味を見て塩・こしょうで整える。 - 重ねて焼く
耐熱皿にミートフィリングを平らに広げ、その上にマッシュポテトをのせる。
表面をフォークで軽く筋をつけると焼き色がきれいに仕上がります。 - オーブンで焼く
200℃に予熱したオーブンで約20〜25分、表面がこんがり色づくまで焼く。
(オーブントースターでも可。焦げそうな場合はアルミホイルを軽くかけて調整。) - 仕上げ
焼き上がったら少し冷ましてから取り分ける。
熱々のうちにサラダやパンを添えてどうぞ。
ポイントとアレンジ
- 羊肉が苦手な場合:牛ひき肉や合いびき肉で代用可(いわゆる「コテージパイ」になります)。
- 野菜のアレンジ:グリーンピースやコーンを加えると彩りと甘みが増します。
- チーズ好きの方:マッシュポテトの上にシュレッドチーズをのせて焼くと、香ばしく濃厚に。
- ハロウィン仕様:マッシュポテトにかぼちゃを混ぜてオレンジ色にし、顔の模様を描くと季節感が出ます。
まとめ
いかがでしたか?
今回はイギリスを中心に親しまれているシェパーズパイをご紹介しました!
お肉とジャガイモの組み合わせは最高だと想像に容易いですね!
ぜひ食べてみたいものです。
さて、このシェパーズパイを日本で食べれる場所についてですが、「英国・アイリッシュパブ」や「欧風カフェ/ダイニング」のメニューとして都心部を中心に提供されているそうです。
しかし、当たり前のようにあるというほどではなく、ちゃんとお店を探す必要はあるようです。
そんな時はお家でつくってみましょう!
今回もレシピを乗せています!
決して簡単というほどではないですが、難しくもありません。
準備さえ整えればお家でおいしいシェパーズパイが楽しめるでしょう。
ぜひ挑戦してみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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