皆さんはカトゴを知っていますか?
カトゴは朝食としてよく食べられるウガンダの伝統料理です。
マトーケと呼ばれる緑バナナをベースに、具材と一緒に煮込んで調理します。
バナナやその他の主食がメインに据えられる朝食にぴったりの料理です!
今回はそんなウガンダの定番メニューとして親しまれているカトゴを紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
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カトゴとは

前述したとおり、カトゴはウガンダで親しまれている伝統料理です。
「Katogo」という名前はウガンダのいくつかのバントゥ語派(特にルガンダ語など)から来ており、「混ぜる」「寄せ集めるもの」「ごちゃ混ぜ」といった意味を持つ言葉です。
つまり、いろんな材料を混ぜて一つの鍋で調理するというスタイルをその名が表しています。
マトーケと呼ばれる緑バナナをベースに、豆・肉・お売るなどと一緒に鍋で煮込む料理です。
マトーケは東アフリカで主食として食べられる「調理用バナナ」で、熟して甘くなる前に収穫し調理に使用します。
蒸す、ゆでる、マッシュする調理法が一般的で、カトゴでは煮込みます。
カトゴはそんなマトーケの淡い甘さとねっとりとした食感がベースになります。
そこに、豆・ピーナッツ・肉・トマト・玉ねぎ・スパイスなどを加えることで、旨味・コク・酸味・塩味が加わります。
また、トマトやタマネギを炒めたソースを加えることもあります。
この場合は酸味のきいたテイストになります。
このように、マトーケの味わいをベースに具材や調味料を変えることで、コクの強いものから軽めのものまでさまざまな違いを生むことができます。
カトゴの歴史

もっとも初期のカトゴは、キャッサバと豆を使ったシンプルな混ぜ煮でした。
穀物や芋類が入ることもあり、「貧しい人たちの食事」や日常食として始まった形です。
カトゴにマトーケが使われるようになったのはしばらくしてからです。
中~上流社会の人の間でマトーケの入手が可能になることで、カトゴの構成は拡張されました。
その後、豆だけでなく肉・オフル・野菜類などを加えるバリエーションも発展します。
地域によって使う材料は異なり、利用可能なものを使うという即効性が特徴となりました。
「貧しい人たちの食事」という印象が強かったカトゴですが、近年では定番朝食として認知されています。
各家庭やレストランなどで登場し、その安価・手軽さと栄養が取れるというと点から再評価の波が起きています。
カトゴの雑学・面白い話
社会階級を映す料理
昔は、庶民的なキャッサバを使ったものと、裕福層向けのマトーケを使ったものと社会階層を表す料理でもありました。
しかし、マトーケの栽培の容易さや栄養価などの観点から、一般層にも徐々に受け入れられるようになります。
今ではマトーケ入りカトゴはみんなの国民食という位置づけになっています。
マトーケが入って豪華料理に

歴史の部分でも触れましたが、カトゴはもともとキャッサバなどが主体の料理でした。
しかし、マトーケが入ったことで様々な点から進化します。
そのため、マトーケ入りのカトゴは一時はごちそうとして広まりました。
朝食としての存在感
ウガンダではカトゴは「典型的な朝食料理」とされます。
理由は肉や豆、マトーケを一度に取り入れることができ、非常に栄養バランスがいいからです。
そのため、仕事や農作業に出る前にエネルギーをつけるのに適しています。
個性が出る料理
カトゴは家庭や地域によって具材や味付けが変わります。
肉や野菜でも、豆や牛肉などバリエーションに幅を利かせやすいのが特徴です。
まさに、家ごとに個性が存在する料理なんです。
内臓のカトゴ

牛の内臓を使った「Byenda Katogo」は、ウガンダで特に人気のバリエーションです。
内臓の旨味と香りがマトーケに染み込み、伝統的な“濃厚な朝食”として定番になっています。
カトゴの作り方
材料(4〜6人分)
- マトーケ(調理用バナナ) … 15〜20本(皮をむく)
- トマト … 中10個(さいの目切り)
- 玉ねぎ … 1個(みじん切り)
- スカリオン(青ネギ・細ネギなど) … 2本(小口切り)
- 食用油 … 小さじ1(炒め用)+小さじ½(仕上げに追加する場合)
- 水 … 適量(マトーケがほぼ浸るくらい)
- 塩 … 適量
- 黒コショウ … 適量
- (お好みで)砂糖 … 少量(トマトの酸味調整用)
作り方
- 下ごしらえ
- マトーケの皮をむきます。粘液で手や包丁が滑りやすいので、油を薄く塗ると扱いやすいです。
- むいたマトーケは変色防止のため水に浸しておきます。
- トマトと玉ねぎを炒める
- 鍋に油(小さじ1)を熱し、玉ねぎを入れて透明感が出るまで炒めます。
- トマトを加え、柔らかくなりペースト状になるまで煮炒めします。
- マトーケを加える
- トマト・玉ねぎソースに皮をむいたマトーケを加えます。
- 水をひたひた程度に入れ、全体を軽く混ぜます。
- 煮込み
- 強火で一度沸騰させたら中火〜弱火にして煮込みます。
- マトーケが柔らかくなるまで約20〜30分煮ます。
- この時点で塩・コショウで味を整えます。
- 仕上げ
- 必要に応じて水分を飛ばして濃度を調整します。
- 酸味が強ければ砂糖を少量加えてバランスを整えます。
- スカリオンを散らし、風味を加えて完成です。
- 提供
- 温かいうちに盛り付けます。
- ギー(澄ましバター)や緑野菜を添えるとより本格的です。
日本でマトーケを用意する方法

マトーケはウガンダなど東アフリカで広く栽培されており、日本ではほぼ流通していないのが実情です。
ただし、いくつかの代替案や入手方法は存在します。
1. 専門輸入食材店で探す
- アフリカ食材を扱う専門店や通販サイトで、冷凍または青い調理用バナナとして販売されることがあります。
- ただし「マトーケ」という名前で直接流通していることは稀で、「plantain(プランテン)」や「cooking banana(調理用バナナ)」として入荷している場合が多いです。
2. プランテンを代用する
- プランテンは中南米・アフリカ・アジアで広く食べられている調理用バナナで、日本でも輸入食材店や一部の大きなスーパーで見つかることがあります。
- マトーケと完全に同じではありませんが、煮込み料理ではよく代用されます。
3. 未熟なバナナを代替利用する
- 普通のバナナでも「青くて未熟な状態」のものはデンプンが多く、甘さが少ないため、カトゴ風に煮込むと似たような食感になります。
- 味はやや違いますが、トマト・玉ねぎ・調味料で煮込むと「現地風の雰囲気」に近づけることができます。
4. 現地ルートでの持ち込み
- ウガンダなどに縁のある方は、冷凍処理されたマトーケを持ち込むこともあるそうですが、これは個人輸入扱いになりハードルが高いです。
ポイント
- 最も現実的なのは「プランテン」または「青バナナ」で代用すること。
- 食感はマトーケに比べてやや異なりますが、レシピ(カトゴや蒸し料理)に十分応用可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか!
今回はウガンダの国民食であり定番朝食のカトゴを紹介しました。
バナナをお肉などと一緒に煮込んで食べる料理は日本ではなかなか出会えないと思います。
実際どんな味なのか非常に気になりますね!
作り方まで解説しましたが、マトーケの入手が一番の難関ですね。
運良く手に入ればいいですが、そう簡単ではないでしょう。
日本ではアフリカ料理店などで提供されることがあるかもしれませんが、カトゴを目的に行くには下調べが必要になってきます。
他の料理に比べて食べるまでのハードルがやや高いですが、探してみる価値は十分にあると思います!
皆さんがカトゴを食べられますように!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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