皆さんはローストターキーを食べたことはありますか?
12月と言えばクリスマス!
様々な料理やプレゼントに囲まれて親しい人と楽しい時間を過ごします。
おや、その中でひときわ存在感を放つ料理がありまね?
それが今回ご紹介するローストターキーです。
クリスマス料理紹介第一弾!
まず最初はローストターキーです!
この記事を読んで今月末のクリスマスに備えましょう!
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ローストターキーって何だろう?

では一体ローストターキーとはどんな料理なのでしょうか?
多くの人がご存じかと思いますが、改めて紹介します。
ローストターキーは七面鳥を丸々焼き上げた料理です。
この時、七面鳥は家禽化されたアメリカシチメンチョウが主に使われます。
七面鳥は高さ約120㎝、重さ5~12㎏のかなり大きい生き物です。
ローストターキーは特に北米などでは伝統のある料理として親しまれています。
そのため、クリスマス以外の祝祭やパーティーなどでも机に並ぶほどです。
特にアメリカでは11月、カナダで12月に行われる「感謝祭(Thanksgiving)」では、各家庭で必須と言っていいほどローストターキーを味わいます。
実はクリスマスよりもこちらの感謝祭のほうが北米ではローストターキーのイメージがあるんです。
それでもローストターキーがクリスマスの定番であることは変わりません。
ローストターキーの味・風味
ローストターキーで使われるターキーは淡泊さが特徴です。
鶏よりも淡泊といわれており、胸肉は特に脂肪がなくヘルシーに食べられます。
一方でもも肉はジューシーで旨味があるため、部位によって様々なテイストを楽しむこともできます。
そんなターキーはローストすることでより香りが引き立ちます。
特に皮は香ばしく、ハーブやバターの香りがしっかり乗ります。
スタッフィングのハーブや焼き汁のグレイビーと一緒に食べることでコクが増します。
ローストターキーの歴史

ローストターキーの起源はネイティブアメリカンの暮らしから始まります。
アメリカシチメンチョウは名前の通り北米が原産です。
そのため、古くから先住民であるネイティブアメリカンたちによって、食用・家禽化されていました。
ちなみに、家禽化とは野生の鳥類を人間の管理下に置きコントロールすることで、肉や卵、羽毛など特定の形質を持つように品種改良していく過程のことです。
具体的には
- 食用肉として利用
- 羽根を装飾品に使用
- 家禽化して飼育
していました。
16世紀になると、ヨーロッパ人たちが北米へ入植するようになります。
その過程で七面鳥が知られるとともに、ヨーロッパに持ち帰られます。
ヨーロッパでさらに改良され、肉が大きい品種が育てられるようになります。
それが再び北米に戻り、「お祝い向けの大きな家禽」として定着することになります。
七面鳥を丸ごと焼くのはなぜ?
ではなぜ七面鳥を使うようになったのでしょうか?
理由は三つあり、ひとつは脂肪が少なくローストに向いていること。
ローストは長時間の低温過熱が必要です。
脂肪が多いと溶けたりはねることがあるので、逆に淡泊なターキーは向いています。
二つ目が七面鳥が大きいためです。
調理の手間が省けるということもありすが、丸ごとローストすることで大人数相手にも対応することができます。
三つ目が西洋の祝祭料理の文化と混ざり合ったこと。
西洋の祝祭料理は家族・親族で集まる、オーブン文化が強いことなどから、大皿料理が多くあります。
そのため、ローストターキーもその影響を受けて丸ごと焼くようになったといわれています。
ローストターキーが感謝祭やクリスマスで定番となった理由
ローストターキーと感謝祭

先ほどもご説明したとおり、ローストターキーと感謝祭は密接な関係にあります。
そもそも感謝祭とは、主にアメリカとカナダで祝う祝祭日のことです。
17世紀にイギリス移民が収穫を神に感謝し、先住民と食事を共にしたとされる歴史が背景にあります。
ではなぜその感謝祭で七面鳥が食べられるようになったのでしょうか?
理由は三つほどあります。
① 北米に豊富に生息していた
当時、北米には大型の獣肉はあまり多くありませんでした。
数少ないうちのシカは貴重であり、ブタも十分な数が飼育されていませんでした。
そんな中で目を向けられたのが七面鳥です。
七面鳥は大型であり、大量に生息していました。
されに捕獲も容易であったことが選ばれる理由の一つです。
② 1羽で大人数をまかなえる
七面鳥は大型なため、収穫祭のような「大勢の食卓」に最適でした。
③ 祝祭向きの豪華さがあった
見栄えが良く、ローストするととくによくなります。
先述したとおり、イギリスの「祝日のロースト料理」文化とも相性が良いです。
1863年、リンカーンが感謝祭を正式な祝日としました。
そのころにはすでに「感謝祭にはターキー」のイメージがありましたが、国家行事として固定化されたことで定番料理として親しまれるようになりました。
ローストターキーとクリスマス

中世の英国ではもともとローストグース(ガチョウ)が定番でした。
しかし、七面鳥がヨーロッパに持ち込まれたことで変化していきました。
七面鳥が人気になった理由としてはガチョウより大きく味が淡泊であったことと、家禽として育てるのにコスパが良かったからだといわれています。
19世紀頃にはローストターキーがクリスマスの定番として定着しました。
ローストターキーの基本レシピ
ターキー丸鳥:3〜4kg を想定したレシピです。
材料(6〜8人分)
ターキー本体
- 七面鳥:3〜4kg(冷凍の場合は冷蔵庫で丸2日解凍)
- 塩:大さじ2
- 黒胡椒:小さじ1〜2
- オリーブオイルまたは溶かしバター:大さじ3〜4
アロマ(香り付け)
- 玉ねぎ:1個(4等分)
- レモン:1個(半分に切る)
- ニンニク:4片(潰す)
- ローズマリー:2枝
- タイム:4枝
- セージ:適量
スタッフィング(詰め物・省略可)
- 食パン:4枚(角切り)
- 玉ねぎ:1/2個(みじん)
- セロリ:1/2本(みじん)
- バター:30g
- 塩胡椒:少々
- ハーブ(タイム、セージ):少々
グレイビーソース(焼き汁で作る)
- ターキーから出た肉汁:適量
- 薄力粉:大さじ1〜2
- チキンストック(または水):200〜300ml
- 塩胡椒:少々
事前準備(重要)
ローストターキーの成功の9割は“準備”で決まります。
1. 完全解凍(冷蔵庫で約2〜3日)
冷凍のターキーは必ず 冷蔵庫でゆっくり解凍 すること。
急な解凍はパサつきの原因になります。
2. 表面をよく拭く
キッチンペーパーで水分を拭き取り、塩・胡椒を外側にも内側にもすりこむ。
3. バター or オイルを塗る
皮の上、皮の下(胸肉と皮の間)にも塗るとパサパサになりにくい。
肉と皮の間には以下の方法で塗り込む。
- 指やスプーンを使って 皮と胸肉の間にそっと指を入れ、膜を破らないように広げる。
- 常温に戻して柔らかくした バターやハーブバター をその空間に押し込む。
- 手で外側からならして 皮の下にまんべんなく広げる。
こうすることで、脂肪の少ない胸肉などもパサつきにくくなる。
調理手順
① スタッフィングを作る(入れる場合)
- フライパンでバターを溶かす
- 玉ねぎとセロリを炒める
- パンを加えて塩・胡椒・ハーブで味付け
- 粗熱を取り、ターキーの腹に軽く詰める
※詰めすぎると火が通らない
② ターキーに下味をつける
- 塩・胡椒を全体にすり込む
- 皮の下にもバターやオイルをしっかり塗る
- 腹の中にもハーブ(タイム・ローズマリー)を入れる
③ ローストする
焼き方の基本
- オーブンを 180〜190℃ に予熱
- ターキーを胸を上にしてローストパンへ
- アルミホイルを軽くかぶせ、乾燥を防ぐ
- 30〜45分に一度、焼き汁やバターを表面に塗る(ベイスティング)
焼き時間の目安
- 1kg あたり約35〜40分
例:4kg → 約2時間30分〜3時間
※スタッフィング入りは+20〜40分
④ 焼けたら休ませる(重要)
焼き上がり後、最低30分〜1時間休ませる。
肉汁が中に戻り、しっとり仕上がります。
⑤ グレイビー(肉汁ソース)を作る
- 焼き汁(ドリップ)を鍋へ
- 油分を少し取り除く
- 小麦粉を振り入れ、軽く炒める
- 水 or ブイヨンを加えてとろみがつくまで混ぜる
- 塩・胡椒で味を整える
失敗しないポイント
- 皮の下にもバターを塗る
- 定期的に焼き汁をかける
- 焼いた後はしっかり休ませる
- スタッフィングを詰めすぎない
これらで、しっとりジューシーなターキーになります。
日本の家庭向け:ローストターキー再現
ローストターキーは様々な要因から日本の家庭では再現しづらいですよね。
なのでここでは各家庭でもローストターキーを味わうための方法や代替案を紹介します。
① ターキーの代用
日本では七面鳥の取り扱いが非常に少ないです。
そのため、この七面鳥の代替として以下をお勧めします。
それが鶏です。
鶏はどこのスーパーでも売られていますが、七面鳥の代用としては最適です。
鶏は七面鳥との味の方向性が非常に近いとされています。
また、サイズはご存じの通り七面鳥に比べると小さく、調理もしやすいです。
特に胸肉は脂肪が少ないため、よりローストターキーに近い味を楽しめます。
丸ごといただいてもよし、胸肉をまとめてブロックとしていただくのもおすすめですよ。
- ちなみにセージ・タイム・ローズマリーなどの「ターキー定番ハーブ」を多めに入れる。
- スタッフィング(詰め物)をして香りを移す。
こうすることによって、よりターキー風に味わえます。
② オーブンが小さい/長時間焼けない
この場合だと以下の三つの方法があります。
方法①:オーブン+電子レンジ併用(時短)
胸肉部分が火が通りにくいのに対し、電子レンジで下処理すると時短としっとり感が得られます。
手順:
- ターキーや代用肉を室温に戻す
- 胸肉部分だけラップに包んで 600Wで3〜6分加熱(大きさで調整)
- 全体にハーブバターを塗って焼く
- オーブン時間が 30〜40%短縮 される
方法②:コンロで下焼き → オーブンは仕上げだけ
一般家庭オーブンは火力が弱いので、
- フライパン/深鍋で表面を焼く(旨味が閉じ込まれる)
- そのままオーブンへ
- 仕上げのロースト風味がしっかり出る
こうすることで全体の焼き時間も短くなります。
方法③:低温+短時間のハイブリッド加熱
七面鳥は胸肉が乾燥しやすいので、
- 120〜140℃でゆっくり火を通す
- 最後だけ 220〜250℃で皮をパリッと
※家庭用オーブンでも「パサつき防止+ローストの豪華感」が出せる。
まとめ
いかがでしたか?
今回は感謝祭やクリスマスに合わせて、ローストターキーをご紹介しました。
祝祭ならではの派手な見た目や調理法や詰め物、部位の違いによる味の違いが、多くの人に親しまれる魅力を生んでいましたね!
また、クリスマスは日本をはじめ、世界各国でも積極的に行われています。
ぜひお家でこの料理を楽しんでほしいと思っています!
その思いでつい記事が長くなってしまいました。
鶏肉からでも再現できますので、挑戦してみてください!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
今月はクリスマスからお正月にかけて様々な料理をご紹介していければと考えています。
楽しみにお待ちいただけたらと思います。

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