皆さんをスー(酥)を知っていますか?
中国発祥のこのお菓子は近年そのきれいな見た目から人気が高まっています。
古くから存在するといわれるこの料理にはいったいどんな魅力が隠されているのでしょうか?
本記事ではそんなスーについて歴史から作り方まで解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
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スー(酥)ってどんな料理?

スー(酥/su)とは中国の伝統的な焼き菓子の一つです。
名前のスーは、中国語で 「サクサク・ホロホロした食感の生地(pastry)」 を指します。
その名前の通り パイ生地に似た食感 をもち、何重にも折り重ねて焼くことでサクサク感のある層ができるのが特徴です。
また、この「酥」は生地の性質自体を表す言葉でもあります。
そのため、サクサク・ホロホロとした食感が特徴でありながら味は控えめです。
生地自体は 油脂の香り・ほのかな甘み があるため、具材となる餡(詰め物のこと)や肉、胡麻との相性は抜群です。
たとえば「酥饼(スーピン/su bing)」や「叉焼酥(チャーシュースー/char siu sou)」など、さまざまな菓子・点心に使われます。
そんなスーは中華圏全土で使われる生地として、点心店や菓子店、土産物店 などで見かけられます。
地域によるバリエーションがあり、上海や江蘇省、広東省、台湾でも独自のスー菓子が存在します。
近年ではスーの現代アレンジがSNS映えすることで人気が集まっています。
特に上海系・江南系のスーは ギフト向けのパッケージ商品としても広まり、地方土産としての注目度 が上がっています。
ただのサクサク生地ではなく、多重層やユニークな形状・色のスーが現代のスイーツトレンドに上がっています。
スーの歴史

中国でスーのような多重層の記事を作る技術が生まれたのはかなり古いといわれています。
そのため、12~13世紀の南宋王朝の時代ではすでにスーの製法は広まっていたとされる記述があります。
例えば、浙江省金華の「金華酥餅(キンカスービン)」は 南宋時代の文献に初期の形態が見られます。
製法などは改良され違いはありますが、スーは千年以上の歴史を持つといわれています。
南宋以降には漢民族の大規模な移動とともに、このスーの製法を含めた点心技術が各地へ伝播していきます。
その後、スーは各地で独自の進化を遂げていきます。
江南では淮揚(わいよう)系と呼ばれ、蟹殻黄(シエコーファン)というカニの甲羅のような色と形をしたスーが代表的です。
淮揚系が親しまれている蘇州や上海などではスーの調理法が完成度高く体系化されており、技術伝承も盛んです。
広東では叉焼酥というスー生地を使ったお茶に合うスーが人気です。
このように地方色が出るのは、中国の食文化が 広域かつ多様な生活文化と結びついて進化してきた結果 です。
19世紀には上海や広東などの開港都市で西洋菓子が知られるようになります。
その影響を受けて洋菓子と現地の生地が混ざり合い、スーはより多様化していきました。
現代ではスー菓子技術はより洗練されます。
土産菓子としての専門店が多く展開するほか、SNS映えを狙った見た目重視のスー菓子などが増加しています。
スーのバリエーション紹介
① 蓮の花パイ(荷花酥/Lotus Flower Pastry)

スーの生地を蓮の花状に成型した、見た目重視の伝統のスー菓子です。
具には蓮の実からつくられる蓮の実餡、白あんやナツメ餡などが使われ、甘めのテイストです。
名前の通り「清らかさ・吉祥」を象徴する蓮の花がモチーフとなっており、焼くと層が開きまるで蓮の花が咲いたような見た目になることが特徴です。
江南地方の由来で、昨今ではSNS映えで再注目されているスーの代表格です。
② 叉焼酥(チャーシュースー)
サクサクのスー生地の中に甘辛い叉焼(チャーシュー)餡が入っています。
甘みと塩味のコントラストが強く、おかず系スーの代表格として存在しています。
広東や香港の飲茶(ヤムチャ/中国茶を飲みながら点心を食べる文化)文化圏で多く見られ、飲茶点心としては世界的にも人気があります。
③ 千層酥(千層パイタイプの酥)

名前の通り、非常に細かい層を持つスー菓子です。
見た目はシンプルですが、いくつもの層が重なった断面の美しさは魅力的です。
また、蓮の花パイの基礎でもあり、技術力が問われる職人系スー菓子ともいわれています。
どちらかというとスー生地を使ったパイに近い特徴があります。
④ 桃酥(タオスー)
クッキーのような食感を持つスー菓子です。
ほかのスー菓子のように層状にはなっていませんが、スー生地のほろほろとした食感は受け継がれています。
ピーナッツや胡麻、砂糖を使用し、表面にひび割れが入るのが特徴です。
また、中国全土で非常に人気で、スーが層状の生地だけでないという代表例でもあります。
⑤ 蝴蝶酥(フーディエスー/バタフライパイ)

蝶のような形をしたスー菓子です。
見た目は西洋のパイに似ていますが、中国独自の進化をしています。
西洋菓子の影響を受け伝統のスー菓子文化と融合したうちの一つでもあります。
昨今のスー菓子店では定番メニューとしての人気があります。
ちなみに、日本でおなじみの源氏パイに似ていますが、源氏パイはフランスのパルミエ(パイ生地をハート型やヤシの葉型に焼き上げたもの)を参考に開発されたといわれています。
スーの作り方
中国式のスーは、2種類の生地を組み合わせて層を作るのが最大の特徴です。
外側で包む役割を持つ 水油皮(シュイヨウピー)。
内側で層を作る役割を持つ 油酥(ヨウスー)。
この構造があるため、焼くとサクサク・ホロホロに層が剥がれるスー になります。
また、スーは“単体の完成料理”として作ることはほぼなく、基本は“生地(酥皮)を作る工程”がメイン です。
なのでここでは、最もスタンダードで汎用性の高い「伝統的な中式酥皮(スゥピィ)」の作り方 をご紹介します。
材料(8個分程度)
水油皮
- 中力粉(または 薄力粉+強力粉半々)… 120g
- 砂糖 … 10g(甘い菓子用・省略可)
- ラード または 植物油 … 30g
- 水 … 60ml前後
油酥
- 薄力粉 … 90g
- ラード または 植物油 … 45g
※ 伝統的にはラードを使います。
そうすることでサクサク感が最も出ます。
作り方
① 水油皮を作る
- 粉・砂糖をボウルに入れる
- 油 → 水の順に加える
- ひとまとまりになるまでこねる
- 表面がなめらかになったらラップ
- 30分休ませる(重要)
グルテンを落ち着かせ、包みやすくする工程です。
② 油酥を作る
- 薄力粉と油を混ぜる
- こねない(押しまとめるだけ)
- まとまればOK
こねると層が壊れてしまいます。
③ 包む(層のスタート)
- 水油皮を8等分
- 油酥も8等分
- 水油皮を丸く伸ばし、油酥を包む
- 口をしっかり閉じる
④ 折り込み
- 包んだ生地を楕円に伸ばす
- 手前からくるくる巻く
- 90度向きを変える
- 再度伸ばして巻く
- 必要に応じて休ませる(10分)
👉 この「伸ばす→巻く」を2回行うのが基本。
⑤ 成形 → 焼成
- 蓮の花パイ:花びら状に切り込み
- 千層酥:円形に押す
- 叉焼酥:餡を包む
焼成目安
- 170〜180℃
- 20〜25分
- 表面がほんのり色づけば完成
まとめ
いかがでしたか?
本記事では中国の伝統の菓子スーをご紹介しました!
スーは単体で料理として成り立つことはなく、中身の具材や餡によって様々な特徴が出ます。
近年はSNSなどでも徐々に注目され始めており、見た目・味ともに魅力的なお菓子だといえます。
ぜひ皆さんも様々なアレンジを試して自分好みのスーを見つけてみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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