小籠包の歴史と豆知識|種類と作り方を徹底解説

China

小籠包(しょうろんぽう)は、ふっくらとした薄皮の中に肉汁たっぷりのスープが閉じ込められた、なんとも贅沢な点心。

その一口ごとに広がるジューシーな旨みは、世界中の人々を魅了し続けています。

今回は、小籠包の歴史種類の違い豆知識作り方など、魅力をたっぷりとご紹介します!

小籠包の歴史 〜中国から世界へ〜

小籠包は、ふっくらとした薄皮の中に肉汁たっぷりのスープが閉じ込められた、なんとも贅沢な点心。

小籠包のルーツは中国・上海周辺にあります。特に「南翔(なんしょう)」という地名は、小籠包の発祥の地としてよく知られています。

19世紀後半、上海郊外の南翔にある「南翔饅頭店」というお店が、スープ入りの蒸し饅頭という新しいスタイルを考え出したのが、小籠包のはじまりといわれています。

このスープ入りの饅頭はたちまち人気となり、「小さな籠に入れて蒸す饅頭」という意味から「小籠包」と名づけられました。

その後、小籠包は中国国内で広く親しまれるようになり、台湾や香港、さらにアジア各国へと広がっていきます。台湾の「鼎泰豊(ディンタイフォン)」が世界的に有名になったこともあり、小籠包は国際的な料理として認知されるようになりました。

TasteTune「Xiaolongbao」

皆さん、tastetuneの音楽「Xiaolongbao」はお聞きになりましたか?
私たちは、世界の料理を紹介するとともに、よりその料理を楽しめるような音楽を配信することを目標としています。
ここでは、この音楽に込められた思いや表現、工夫をご紹介します。

繊細な手仕事とあふれる旨み:音の質感

この曲の中心にあるのは、小籠包の魅力である「ジューシーな中身」を音で描き出すことです。
ふんわりと広がる柔らかな音や、水滴がはじけるような軽やかな響きは、小籠包の中にたっぷり詰まった熱々のスープを思わせます。それは、口に入れた瞬間にあふれ出す旨みや、心まで満たされるあの幸福感を、耳を通して再現しているのです。

中国の文化と日常の風景:伝統楽器と音の重なり

曲の中には、中国らしさを感じさせる音色が丁寧に散りばめられています。
古筝(グーチェン)のなめらかな音は、中国の豊かな歴史や文化を映し出し、どこか懐かしい響きを届けます。さらに、湯気が立ちのぼる音や鉄板の上で「ジュッ」と食材が焼ける音が重なることで、まるで上海の点心店に足を踏み入れたような臨場感が広がります。これらの音が、小籠包が日常の中で親しまれ、温かく愛されている姿を浮かび上がらせます。

心に広がる温かさと親しみ

この音楽全体から感じられるのは、「温かさ」「親しみ」「幸せ」といった気持ちです。
小籠包を頬張ったときにじんわり広がるスープの美味しさと、それを囲む人との和やかな時間が、音となって表現されています。派手さではなく、小籠包本来の魅力――繊細に作られた皮、あふれる旨み、そして人と人をつなぐ温かさ――を大切に描いているのです。

耳で味わう小籠包の世界

この曲はただのBGMではなく、小籠包が持つ「繊細さ」、スープの「豊かさ」、そして中国の「温もり」を耳で味わえる芸術作品です。目を閉じれば、蒸籠から立ちのぼる湯気とともに、小籠包が目の前に運ばれてくる情景が浮かぶでしょう。ぜひこの音楽に身を委ね、心から「小籠包」の世界をご堪能ください。

小籠包の種類 〜見た目や味のバリエーション〜

一口に小籠包と言っても、実は地域やお店によってさまざまなスタイルがあります。ここでは代表的な種類をご紹介します。

◆ 上海式小籠包

最も一般的なタイプ。薄い皮の中に豚肉ベースの餡とスープが入っていて、蒸したての熱々をレンゲにのせて食べます。

スープがたっぷり入っているので、まずは皮を少しかじってスープをすすってから、餡を味わうのが定番の食べ方です。

上海式小籠包

◆ 蟹味噌入り小籠包

上海や台湾などで見かける高級小籠包。蟹の身や蟹味噌を使った濃厚な味わいで、季節限定で提供されることもあります。

蟹味噌入り小籠包

◆ 焼き小籠包(生煎包/シェンジェンバオ)

小籠包を焼いたバージョンで、皮はやや厚め。下はカリッと香ばしく、上はふんわり。中からジュワッとスープが出てくるので、こちらも食べ方に注意が必要です。

焼き小籠包(生煎包/シェンジェンバオ)

◆ 色付き・変わり種小籠包

最近では、抹茶味やトリュフ入りなど、カラフルで個性的な小籠包も登場しています。見た目も華やかで、SNS映えする点心として人気です。

小籠包の豆知識 〜知るともっと楽しい!〜

◆ 中のスープ、どうやって入ってるの?

小籠包の最大の特徴は中にたっぷり入ったスープ。このスープ、実はゼラチンで固めたスープの“ジュレ”を餡に混ぜ込んで作られています。

蒸すことでジュレが溶けてスープになり、あの“飲める小籠包”が完成するというわけです。まさに点心職人の技術の賜物ですね。

◆ 小籠包は「包」だけど、実は餃子に近い?

「包(パオ)」というと日本では肉まんをイメージしがちですが、小籠包はサイズも小さく皮も薄めで、どちらかというと餃子のような軽い感覚で楽しめる点心です。

実際、中国では「包子」と「餃子」は明確に区別されておらず、小籠包はその中間的存在として親しまれています。

◆ 理想のヒダの数は?

本格的な小籠包では、皮のヒダを「18〜21本」に均一に寄せるのが理想とされています。熟練の点心師は、まるで芸術品のような均整の取れたヒダを一瞬で作ってしまいます。

小籠包の作り方 〜自宅でチャレンジ!〜

小籠包は手間はかかりますが、自宅で手作りすることも可能です。

材料(一例)

  • 豚ひき肉
  • しょうが・ネギのみじん切り
  • 醤油・酒・ごま油・塩などの調味料
  • 肉のだしで作ったスープ(ゼラチンで固めてジュレ状に)
  • 小麦粉(皮用)

作り方の流れ

  1. スープジュレを作る
    豚のだしにゼラチンを入れて冷やし、固めておきます。細かく刻んでおきましょう。
  2. 餡をつくる
    豚ひき肉に刻んだしょうが・ネギ・調味料、そしてスープジュレを加えてよく混ぜます。
  3. 皮をつくる
    小麦粉と水を混ぜて生地をこね、小さく丸めて薄くのばします。
  4. 包む
    皮に餡をのせてヒダを寄せながら包みます。コツはしっかり閉じること。
  5. 蒸す
    蒸し器にクッキングシートなどを敷き、約7〜8分蒸します。

蒸し上がったら、レンゲにのせてお好みで黒酢や千切りしょうがを添えて召し上がれ。最初はスープが熱いので、やけどに注意してくださいね。

おわりに 〜一口に詰まった職人技〜

小籠包は、ひとくちでスープ・肉・皮のバランスをすべて楽しめる、まさに小さなごちそうです。

その背後には、職人たちの緻密な技術や工夫がぎゅっと詰まっています。
お店でいただくもよし、家で手作りに挑戦するもよし。

ぜひあなたも、小籠包の奥深い魅力を味わってみてください!

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