バラマンディ・キッチン

「バラマンディ」という名前、聞いたことはありますか?
実はオーストラリアやアジアで人気の魚で、日本のスーパーやレストランでも少しずつ見かけるようになっています。
このサイトでは、そんなバラマンディの食べ方やレシピをわかりやすく紹介していきます。

TasteTuneでは、世界のさまざまな料理を紹介していくとともに、その料理に合った音楽も提供しています。YouTubeをはじめ、Spotifyなどの各種サブスクリプションでも配信されているので、ぜひお聞きください

バラマンディの料理

バルマンディ(Barramundi)は、インド太平洋の熱帯域に生息する大型の肉食魚です。
観賞魚としても流通しているこの魚は、日本では「アカメ」と呼ばれています。

成魚は全長2メートル・体重60キログラム以上に達するといわれるこの魚は白身魚です。
脂がのっていながら淡泊でくせが少ないため、グリル料理に向いています。

主にオーストラリアや東南アジアで親しまれています。

バラマンディの歴史

バラマンディが食用魚として広まった経緯には、自然分布・伝統食文化・養殖技術の発展が関わっています。

はじまりは何千年も前。オーストラリア先住民アボリジニの人々が狩猟・漁労で獲って食べていました。
先住民の壁画や伝承にもバラマンディが登場するほど、生活に密着した魚でした。

19世紀、バラマンディはオーストラリアに入植したヨーロッパ人の間で注目を集めました。
白身でクセがなく調理の幅も広いため、タイやスズキに代わる高級魚として人気を博します。
とくに「グリル」「フライ」「カレー」などに用いられ、家庭料理からレストランまで幅広く浸透していきました。

1970年代になると、タイをはじめ東南アジア各地やオーストラリアで養殖が行われるようになります。
バラマンディは適応力と成長の早さに優れており、養殖に非常に適した魚とされました。

オーストラリアでは1980年代から本格的に養殖が進められます。
2000年代には多くの養殖場で年間数千トン規模の生産へと成長しています。

2004年にアメリカでAustralis Aquaculture(オーストラリス・アクアカルチャー社)が設立されたことをきっかけにバラマンディは北米での人気を集めます。

現在では環境負荷の低い養殖魚として国際市場でも高く評価されています。

バラマンディ料理のレパートリー

バラマンディはクセのない白身魚なので、和・洋・エスニックと幅広くアレンジできます。
今回は代表的な料理レパートリーをジャンルごとにご紹介します。

シンプル調理

グリル(レモン&ハーブ添え)
皮は香ばしくパリッと、中はふっくらジューシー。レモンの爽やかさとハーブの香りが、バルマンディの淡白さを引き立てます。

オーブン焼き(オリーブオイル&白ワイン)
しっとりした食感に仕上がり、オリーブオイルのコクと白ワインのほのかな酸味で上品なヨーロッパ風の味わいに。

バターソテー
バターの香ばしさとコクが魚の柔らかい甘みを包み込み、洋食らしいリッチな風味になります。

煮込み・蒸し料理

タイ風カレー(グリーン/レッド)
ココナッツミルクのまろやかさとスパイスの刺激が、バルマンディの淡白さに深みを加えます。スープ感覚でご飯にもよく合う。

中華風蒸し魚(生姜・ねぎ油)
生姜の爽やかな辛味とねぎ油の香ばしさが魚の旨味を引き立て、ふっくら蒸された身が軽やかに口に広がります。

トマト煮込み(地中海風)
トマトの酸味と甘み、オリーブやケーパーの塩気が合わさって、地中海らしい濃厚で奥行きのある味わい。パンやワインに好相性。

揚げ物

フィッシュ&チップス
衣はサクサク、中はふんわり。バルマンディは油を吸いすぎず軽い仕上がりになるため、タラよりも上品で食べやすい印象です。

唐揚げ(にんにく醤油味)
外はカリッと香ばしく、中はジューシー。にんにくと醤油の下味がしっかり効いて、ご飯のおかずにもお酒のおつまみにも◎。

サラダ・軽食

セビーチェ(ライムマリネ)
ライムの酸味で身が引き締まり、爽やかでさっぱりした味わい。パクチーや唐辛子を加えるとエスニック感UP。

フィッシュタコス
グリルした香ばしいバルマンディに、サルサの酸味やスパイスの辛さが加わり、爽快でパンチのある味に。

魚の冷製サラダ(オリーブ&レモン)
ほぐした身にオリーブオイルのまろやかさとレモンの酸味が合わさり、軽やかでヘルシーな風味。

和風アレンジ

照り焼き
醤油とみりんの甘辛ダレがしっとりした身に絡み、ご飯が進む味わい。鶏照りやサバ照りが好きな人にぴったり。

味噌漬け焼き
味噌のコクと香ばしさが加わり、まろやかで奥行きのある和風の旨味に。西京焼きに近いイメージ。

煮付け
醤油・砂糖・みりんで煮ると、甘辛く優しい味わいに。身はふっくらとして、どこか家庭的で落ち着く味になります。

ポイント

バルマンディは「スズキ」に近い食感・風味なので、スズキ料理のほとんどを置き換えて楽しめます。

バルマンディのグリルの作り方

材料(2人分)

  • バルマンディ切り身 … 2切れ
  • オリーブオイル … 大さじ2
  • レモン … 1個(半分はスライス、半分は絞る用)
  • ディルやイタリアンパセリ … 適量
  • にんにく(みじん切り) … 1片分
  • 塩 … 小さじ1/2
  • 黒こしょう … 少々

下準備

魚の水分を取る

  • バラマンディの切り身をキッチンペーパーで軽く押さえ、水分を拭き取ります。
  • こうすることで焼いたときに皮がパリッと仕上がります。

下味をつける

  • 両面に軽く塩を振り、10分ほど置きます(余分な水分が出ます)。
  • 再度ペーパーで水分を拭き取り、オリーブオイル・にんにく・黒こしょうをまぶします。

焼き方(グリルパン or フライパン使用)

  1. フライパンを中火で熱し、薄くオリーブオイルをひきます。
  2. 魚を皮目から入れ、フライ返しなどで軽く押さえて平らにし、皮をパリッと焼きます。
    • 焼き時間目安:皮目を4〜5分、身側を3〜4分。
  3. 裏返したら、上にレモンスライスとハーブをのせ、フタをして蒸し焼きにします。
  4. 竹串を刺して透明な汁が出れば火が通ったサイン。

仕上げ

皿に盛り、仕上げにレモン汁を絞り、刻んだハーブを散らす。

オリーブオイルをひとまわしすると香りとツヤが増します。

バリエーション

アジアン風

ナンプラーやライム、香菜を加える。

地中海風

オリーブ、トマト、ケーパーを添えて焼く。

バーベキュー

アルミホイルで包み、ハーブや野菜と一緒に炭火で蒸し焼き。

合わせたい付け合わせ

  • グリル野菜(ズッキーニ、パプリカ、ナスなど)
  • ガーリックライスやクスクス
  • シンプルなサラダ

ポイント

日本ではスズキやタイでも代用できるので、手に入りにくい場合は近い魚で作るのもおすすめです。

まとめ

バラマンディはその生態や味ゆえに今では世界で親しまれています。
料理のレパートリーも豊富で味の良さを引き出すアレンジも数多く存在しています。

私は白身魚が好きなので今回紹介したグリルをはじめ、フライなども食べてみたいと思いました。

この記事を読んだ人が少しでもバラマンディ料理に興味を持ってくれたらうれしいです。

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